PRODUCTS製品案内
走査型プローブ顕微鏡 Scanning Probe Microscope
attocube社 極低温用AFM
attoAFM/CFM
極低温AFM/CFM複合システム
attoAFM/CFMはチューニングフォーク式原子間力顕微鏡と極低温共焦点顕微鏡の複合システムです。 セットアップを変えることなく原子間力顕微鏡と共焦点顕微鏡の両機能を使用することができます。またAFMチップを精密に位置決めを光学イメージ により行うことができます。 更にラマン分光やチップ増強型ラマン散乱にも応用することができます。もちろん他のattocube製品同様、極低温・高磁場中の測定に最適化されています。
attoAFM/CFMではAkiyama probeを使用し、チップ-試料間の相互作用を共振周波数の変化により検出します。また同時に 共焦点顕微鏡(CFM)の測定とあわせることで、原子間力顕微鏡だけでは得られない情報を得ることができます
仕様
一般仕様 | |
---|---|
形式 | 走査型原子間力および共焦点レーザー複合顕微鏡 |
センサーヘッド | AFM:Akiyamaプローブ, CFM: attoCFM I光学系および極低温対物レンズ |
動作モード | |
イメージングモード | ODMR(光学的磁気共鳴検出)、AFM, CFM |
スロープ補正 | 2軸スキャン面補正 |
Zフィードバック | PI フィードバックループ(振幅モジュレーション、周波数モジュレーション、位相 モジュレーション) | 解像度 |
Zノイズ(RMS, 4K, 5ms ピクセル時間) | <0.2 nm (typ.), < 0.5 nm (保証値) attoLIQUID1000使用 |
z bit解像度 (4K) | 7.6 pm (2 µm スキャン幅にたいして) |
共焦点光学系 | |
チャンネル | 2以上(励起チャンネル、検出チャンネル) |
フレキシビリティ | ビームスプリッター、フィルターマウント:最大4個まで可能 |
ピンホール配置 | 2(ファイバーアパーチャーによる) |
ピンホールサイズ | 3-9μm (ファイバーに依存) |
対物レンズ | 極低温用対物レンズ:LT-APO/VIS, LT-APO/VISIR, LT-APO/NIR |
試料モニター | 視野角:約54μm(attoDRY), 約40μm(attoLIQUID)励起光 |
励起光 | |
波長 | 対応波長域:400-1000nm (標準:650nm) |
励起光導入ポート | FC/APCコネクター(シングルモードファイバ)またはフリービーム導入 |
検出ポート | |
検出モード | ODMR(光学的磁気共鳴検出)、ルミネッセンス、蛍光など |
検出チャンネルポート | FC/APC(シングルモードファイバ)、フリービーム |
試料粗動機構 | |
移動範囲 | 2 x 3 x 2.5 mm3 (クロースドループ) |
スキャン範囲 | 30 x 30 x 4.2 µm3 @ 300 K 12 x 12 x 2 µm3 @ 4 K |
クローズドループスキャン | オプション |
試料ホルダー | Tiプレート(温度センサー、ヒーター内蔵) |
動作環境 | |
温度範囲 | 1.5 K..300 K (クライオスタットに依存); mK対応可能 |
磁場範囲 | 0..15 T+ (マグネットに依存) |
圧力・真空度 | ヘリウム交換ガス中(真空対応可能,10-6 mbar) |
設置空間 | |
ハウジング直径 | 48 mm |
ボアサイズ | 2インチ (50.8 mm)ボア |
対応クライオスタット | attoLIQUID1000/2000 |
エレクトロニクス | |
スキャンコントローラ | ASC500 |
レーザー | LDM600 レーザー・検出器モジュール |
*分解能は使用するチップ、試料、クライオスタット等に依存します。
ダウンロード
メーカーサイトへのリンク
アプリケーション
NV中心によるナノスケール磁気計測
優れた構造的・熱的安定性により、attoAFM/CFMはNV中心を利用したナノスケール磁気イメージング用のプラットフォームとして最適です。NV中心による磁気計測の場合、外部からのマイクロ波をスピン共鳴周波数に合わせて照射されます。この状況をNV中心のフォトルミネッセンスにより検出を行います。(ODMR)
この例では仏国V. Jacques at LPQM, ENS-Cachanのグループによるハードディスクの磁気イメージングを紹介します。
例1(a,b):この例ではNV中心を使ったODMRによる定量的磁気イメージングについて紹介します。試料表面からd1=250nmのところにチップを持ってきます。(a)に示されたセットアップで定量的に磁場の分布を測定した結果が(b)です。(13 nmピクセルサイズ、110msサンプリング時間/ピクセル)
例2(c,d): マイクロ波を用いない、純光学的手法による磁気イメージング
(c)ここではNV中心は前例より試料表面に近い場所に置かれています。
(d)NV磁気プローブによりタッピングモードを使用。(8 nm pixel size, 20 ms acquisition time per pixel). シミュレーションによるとチップ➖表面間距離はd2=30nmと見積もられています。
[1] L. Rondin et al., Appl. Phys. Lett. 100, 153118 (2012)
[2] L. Rondin et al., Nature Communications 4, 2279 (2013)
[3] J.-P. Tetienne et al., Phys. Rev. B 87, 235436 (2013)
[4] J.-P. Tetienne et al., Science 344, 1366-1369 (2014)
Further reading:
A. Dréau et al., Phys. Rev. B 85, 134107 (2012)
J.-P. Tetienne et al., New J. Phys. 14, 103033 (2012)
A. Dréau et al., Phys. Rev. Lett. 110, 060502 (2013)
A. Dréau et al., Phys. Rev. Lett. 113, 137601 (2014)
J.-P. Tetienne et al., Nature Communications 6, 6733 (2015)