PRODUCTS製品案内
走査型プローブ顕微鏡 Scanning Probe Microscope
attocube社 極低温用AFM
attoAFM I
カンチレバー式極低温原子間力顕微鏡(MFM, PFM, KPFM, ct-AFM)
attoAFM は粗動およびスキャン機構にattocube独自のポジショナー・スキャナーを使用しており極低温で粗動範囲5mmX5mm、スキャン範囲30μmX30μmの大きな範囲が可能となっております。
ヘッド部はコンパクト筐体に収めら、同時に高い精度で表面のイメージを得ることが出来ます。光ファイバーを使用し、光学的干渉によりカンチレバーの変位を検出することでチップ-試料表面間の距離制御を 行っています。市販のAFMカンチレバーを使用できMFM, EFMなどの測定にも対応できます。
アライメントフリーカンチレバーホルダー
attocubeのAFM I/MFM Iでは、カンチレバー交換に煩雑なアライメント作業が不要になりました。このアライメントフリーカンチレバーホルダーではカンチレバーホルダーの脱着、カンチレバーの交換を非常に簡単に行うことができます。
カンチレバー交換には、まずカンチレバーホルダーを交換プラットフォームに乗せます。チップ自身は、バネ式の押さえホルダーで固定されます。ホルダーを“開けた”状態で、フリーになったカンチレバーを交換、再びホルダーを“閉じる”ことでカンチレバーが必要な場所に固定され、アライメントも取れている状態になります。
このアライメントフリーカンチレバーホルダーにより一連の作業は、安全で、短時間で済ませることができます。このアライメントフリーカンチレバーホルダーは、Nanosensors社のPointProbe® Plus XY-Alignment シリーズに対応します。
測定モードオプション
磁気力顕微鏡(MFM)
MFMは最も一般的に使われているAFMテクニックの一つです、磁気チップを使用し、局所的な磁場のZ軸勾配を測定しイメージとします。
ピエゾ応答顕微鏡(PRFM)
PRFM,PFMはチップからの電場による試料の圧電応答を走査することでイメージとします。局所的なマルチフェロイック材料の圧電応答などの観察に使用されます。
ケルビンプローブ顕微鏡(KPFM)
KPFMではAFMチップに対する試料の局所的な仕事関数のイメージ化を行います。
電気伝導原子間力顕微鏡(ct-AFM)
ct-AFMでは、AFMチップのバイアス電圧に対する局所的な電気応答のマッピングを行います。電気伝導度イメージなどに使用されます。
仕様
一般仕様 | |
---|---|
形式 | カンチレバー式AFM(レーザー干渉による変位計測) |
センサーヘッド | attoAFM I, attoAFM I+ |
アライメントフリーカンチレバーホルダー | Nanosensors社製PointProbe® Plus XY-Alignment対応 |
汎用カンチレバーホルダー | 市販カンチレバー対応 |
動作モード | |
イメージングモード | コンタクトモード、非コンタクトモード、一定高さモード、一定フォースモード |
スロープ補正 | 2軸スキャン面補正 |
Zフィードバック | PI フィードバックループ(振幅モジュレーション、周波数モジュレーション、位相 モジュレーション、一定フォース) |
基本測定 | AFM |
アップグレードオプション | KPFM, PFM, 電気伝導(ct)AFM |
分解能 | |
RMS zノイズ (constant force @ 4 K, 5 ms ピクセル時間) | < 0.05 nm (attoLIQUID使用時Typ.) < 0.10 nm (attoDRY使用時Typ.) < 0.15 nm (保証値) |
Z変位ノイズ密度 | < 3 pm/v√Hz (レーザーシステムに依存) |
z bit 分解能@4 K | 57 pm (15 µmスキャン範囲) |
MFM分解能(横方向, Typ.) | <20nm(attoLIQUID), <50nm(attoDRY) |
試料粗動機構 | |
移動範囲 | 5 x 5 x 4.8 mm3 (オープンループ) |
スキャン範囲 | 50 x 50 x 24 µm3 @ 300 K 30 x 30 x 15 µm3 @ 4 K |
クローズドループスキャン | オプション |
試料ホルダー | ASH/QE/4CX クイックイクスチェンジ(電極8本、温度センサー、ヒーター内蔵) |
動作環境 | |
温度範囲 | 1.5 K..300 K (クライオスタットに依存); mK対応可能 |
磁場範囲 | 0..15 T+ (マグネットに依存) |
圧力・真空度 | ヘリウム交換ガス中(真空対応可能,10-6 mbar) |
設置空間 | |
ハウジング直径 | 48 mm |
ボアサイズ | 2インチ (50.8 mm)ボア |
対応クライオスタット | attoDRY1000/1100/2100, attoLIQUID1000/2000/3000/5000 |
エレクトロニクス | |
スキャンコントローラ | ASC500 |
レーザー | LDM1300 レーザー・検出器モジュール |
オプション | |
クローズドループ粗動機構 | 抵抗式エンコーダー(粗動範囲5 mm、エンコーダー位置再現性1-2 µm) |
モニター機構 | CCDカメラによるチップ・試料モニター(視野:約3 mm x 2 mm) |
クローズドループスキャン | レーザー干渉式エンコーダー方式(詳しくはこちら) |
マニュアルアライメント用追加ヘッド | 汎用カンチレバーホルダー、市販カンチレバーを使用 |
ダウンロード
メーカーサイトへのリンク
アクセサリー
アプリケーション
BFO薄膜の局所的電気伝導度マッピングとPFM
この実験ではBFOの薄膜を使いシンプルな“読み・書き”実験をattoAFM I原子間力顕微鏡システムにより行いました。“書き込み”モードでは-10VのDC電圧をかけることで“箱”を描きます。“読み出し”モードでは42kHzの5Vp-pAC励起電圧と-2Vのオフセット電圧を使用しました。AC、DC電圧を同時にかけることでPFM(右図)と局所的電気伝導度(左図)の測定を同時に行うことができます。
(attocube application labs, 2014; sample courtesy of N. Domingo, ICN Barcelona, Spain)
酸化物強誘電体のピエゾ応答顕微鏡観察
ここで示されているPFMデータはattoAFM Iによる82Kにおける積層ヘテロ構造(150 nm BiFeO3-Mn on top of 35 nm of SrRuO3 on a SrTiO3 (001) substrate) です。2つの四角、1×1μm2とそれより小さい90°回転した四角、を+/-15Vを使用して書き込みました。ドメイン壁では振幅がゼロになります。
(Images and data courtesy of K. Bouzehouane and S. Fusil, Unité Mixte de Physique CNRS/Thales, Paris, France)